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おすすめの図書

セクシュアルマイノリティ(LGBTQ+など)について知りたい、
LGBTQに関する図書を読んでみたい。
ここではスタッフのおすすめ本の紹介と、SHIPで読める本を
調べることができます(蔵書検索は準備中です)。

スタッフのおすすめ図書

『仮面の告白』

三島由紀夫 / 1947 / 新潮社

同性に、しかも残虐なシーンに、ギュンギュン惹かれる思春期の「私」:これが著者三島由紀夫本人の自伝として認められていることもさることながら、中学生の夏休み中のおすすめ図書として何十年も昔から認められているということからも、日本文学や国語という教科もまんざら捨てたもんじゃない、と思えるのです。

2023/04/17 レビュアー:Miyaken.

『ぼくは性別モラトリアム』

からたちはじめ / 2020 / 幻冬舎

作者の方が自分の性別について、子どもの頃から今まで感じた事やどんなふうに対処してきたかという体験談が、具体的なエピソードをたくさん交えながら書かれています。体の事、一人称、服装や化粧、周りから求められる役割などなど、社会で生活する上で、性別の事は色んな場面で出てくるんだよなーと、読みながらあらためて思いました。マンガで読みやすいのですが、内容は読みごたえがあってオススメです!

2023/03/20 レビュアー:翠

『Bitch: The Female of The Species』

Lucy Cooke / 2022 / Doubleday

ダーウィンの進化論「性選択説」=より良い遺伝子を残すために「種」というものは「自然選択説」に反してまでも、大きなツノだの、綺麗な羽だのを、つけるよう進化した(ただしオスに限る):ではメスはどうなの?動物のメスだって生態観察の主役をはるくらいに勇猛で、グラマーで、陰険(?)で…。だけど学術界はそうしたメスに関する発見を200年近くにわたり頑なに曲解してきた、という、「動物(メス)のウンチク」と「学界の変容」の両方が楽しめる構成になってます。 ボノボが友愛的な動機で同性と性交する事実は最近知られるようになったけど、ハワイの新天地で巣作り子育てを始めたコアホウドリの3分の1がメス同士のカップルであること、更年期を超えていよいよ群れのメンバーに尊敬されるシャチ、クマノミのMtFトランスは脳から始まる、といったエピソード、というか、エビデンスが心地よく読めます。

2023/03/06 レビュアー:Miyaken.

『セクシュアル・マイノリティQ&A』

LGBT支援法律家ネットワーク出版プロジェクト / 2016 / 弘文堂

セクシュアルマイノリティの人たちが日常生活「これってどうなんだろう?」と感じる悩みに対して、法律の視点から解決策を教えてくれる一冊。例えば、アウティングすると脅されている、職場で自認する性別の服を着ることはできる?など。色んな日常生活場面で起こり得るLGBTあるあるな悩みと解決策が載っているので「困ったな」というときのヒントになるかもしれません。

2023/02/20 レビュアー:拓人

『10代から知っておきたい あなたを閉じ込める「ずるい言葉」』

森山至貴 / 2020 / WAVE出版

この本は、社会学者の森山先生が中高生向けに日常生活で感じるモヤモヤやイライラの背景を丁寧に読みやすく解説してくれます。「あなたのためを思って言ってるんだよ」、「友達にいるからわかるよ」、「これは差別ではなく区別」。全部で29個のモヤモヤを追ううちに、自分自身も気づかないうちに口にしていたかもとドキッとします。セクシュアリティに特化したわけではありませんが、どれも共通する私自身の思い出と重なりました。大人が読んでも読みごたえのある一冊です。

2023/02/06 レビュアー:ビタミン

『反解釈』

スーザン・ソンタグ(著)高橋康也(訳) / 1996 / ちくま学芸文庫

スーザン・ソンタグの評論集で、原題はAgainst Interpretationといいます。本書に収録されている「キャンプについてのノート」は、世間の”自然”や”普通”に馴染めなかった私にとって「自分の頭の中が書かれているみたい!」と思える衝撃的な文章でした。英語が得意な方は原文で読んでみてください。ちなみに、SHIPに置いてある伏見憲明著『キャンピィ感覚』も”キャンプ”について書かれたエッセイ集で、こちらもおすすめです。

2023/01/16 レビュアー:Neon

『同性愛者たち』

井田真木子 / 1994 / 文藝春秋

「府中青年の家裁判」、日本のセクシュアルマイノリティの歴史の中の大きな出来事であり、また当事者やアライならば知っておくべき一般教養であるかのように語られる出来事ですが、この本は週刊文春の記者さんが原告グループメンバーそれぞれの自分史=「もう一つの青春」と、本事件と裁判の展開とを、スピード感をつけて織り混ぜて描かれています。文庫本一冊分の量ですので、読みやすくわかりやすいです。

2023/01/02 レビュアー:Miyaken.

『LGBTと家族のコトバ』

LGBTER / 2018 / 双葉社

この本は、何組かの当事者と御家族の実話で、特にご家族から御本人に向けた温かい眼差し、紆余曲折しながらも乗り越えた絆が切々と伝わってきて、素直に心を打たれます。今悩んでいる人にありのままの自分でいいんだよと響く本だと思います。

2022/12/19 レビュアー:ドミンゴ

『りつとにじのたね』

ながみつまき / 2016 / リーブル出版

みんなと違うのはおかしい事?たくさんの人と同じじゃないといけないのかな?みんなそれぞれが、自分の好きなものを好きでいたい気持ちを大切にしたい。他の人と違っていても、それが素敵な事なんだって思える、そんな気持ちがあたたかくなる絵本です。

2022/12/05 レビュアー:翠

『It Gets Better』

Dan Savage & Terry Miller / 2011 / Dutton

日本でもアウティングによる自殺が社会的な問題となっている。この本はYou Tubeでムーブメントとなった、セクシュアルマイノリティの自殺予防をひとりひとりが呼びかけた”It Gets Better”の発起人らによる本。

2022/11/21 レビュアー:Miyaken.