当団体が運営するコミュニティスペースは開設から15周年を迎えることができました。これもひとえに、日頃ご愛顧いただいている皆様のご支援とご指導の賜物とお礼申し上げます。
近年では、LGBTQという言葉の認知度が高まり、情報が日常的に取り上げられるようになりましたが、15年前はTVなどのメディアでオネェタレントが笑いの対象として扱われる風潮がありました。また、教育の現場でも性的マイノリティに関する話題を扱う事はタブー視されており、性的マイノリティに関する肯定的な情報を得ることができず自己否定感を強め、孤立する人が少なくありませんでした。
当団体では、性的マイノリティの人たちが安心して自由に集える場所として、2007年9月7日、神奈川県との協働事業により、「かながわレインボーセンターSHIP」を開設しました。2009年には神奈川県教育委員会と協定書を締結し、学校への啓発を進めてまいりました。
協働事業は5年で終了しましたが、継続的な運営ができるように2012年にNPO法人化し、拠点を現在の場所に移転し、センターの名称を「SHIPにじいろキャビン」に変更しました。
その後2014年から横須賀市の補助事業、2015年から横浜市からの受託事業、2018年から神奈川県からの受託事業により活動エリアを県内全域に広げるまでに成長いたしました。
現在、コミュニティスペースと交流会、電話相談などは、横浜市からの補助金と皆様からの寄付金、講演事業の収益により運営しています。
最近は学校や職場でカミングアウトをする人が増えて来ましたが、まだ7割以上の人は親など身近な人に打ち明けることもできず悩んでいる人もいます。また、精神障害や知的障害、発達障害、高齢など複合的な課題を抱える方も孤立しています。今後は福祉など他領域との連携も行いながら、誰もが自分らしく生きられる社会づくりのために活動を続けて参りたいと考えております。
これからも引き続きご支援いただきますようお願いいたします。
(認定)特定非営利活動法人SHIP
代表 星野慎二